2027年1月から、ふるさと納税の特例控除額に上限193万円。対象になるのは誰?

2027年1月から、ふるさと納税の特例控除額に上限193万円。対象になるのは誰? 制度・手続き解説

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※本記事の情報は2026年10月時点の制度に基づきます(財務省・総務省の原本は2026年10月18日に確認)。税制は改正されることがあるため、正式な手続きの際は国税庁・お住まいの自治体の最新情報をご確認ください。

結論:対象になるのは、年収1億円前後以上の超高所得層に限られます

2025年12月26日に閣議決定された令和8年度税制改正の大綱により、2027年(令和9年)の寄付分から、住民税の「特例控除額」(通常の控除に上乗せされる部分)に、道府県民税・市町村民税をあわせて193万円という定額の上限が新設されます。この上限に引っかかるのは、年間で非常に高額な寄付を行う一部の超高所得層(目安として年収1億円前後以上)にほぼ限られ、一般的な会社員・公務員・中小企業経営者の方が影響を受けることはまずありません。

いつから適用されるのか

この上限は2027年1月1日から12月31日までに行う寄付から適用され、実際に住民税へ反映されるのは2028年度分の個人住民税からです。2026年中の寄付には影響しません。

給与収入ごとの特例控除額(総務省の資料)

総務省の資料には、給与収入ごとの『特例控除額(上限)』の目安が載っています。独身または夫婦共働きで、給与収入のみ・住宅ローン控除等を受けていない方をモデルにした推計です。

給与収入 寄付上限額(所得税分も含む) 特例控除額(上限)
1,000万円 18万円 12万円
2,000万円 57万円 32万円
5,000万円 211万円 93万円
1億円 438万円 193万円

給与収入が1億円を超えると、現在の仕組みでは特例控除額が上限なしに増えていきます。改正後は、この特例控除額が193万円で止まります。なお、特例控除額が上限に達した場合でも、基本分の控除は受けられます(総務省の資料)。

なぜこの上限が導入されるのか

ふるさと納税は本来、寄付額から自己負担2,000円を除いた全額が控除される仕組みですが、この特例控除額には「個人住民税所得割額の2割まで」という割合の上限がもともと設定されています。所得が非常に大きい層は、この「2割」の絶対額も極めて大きくなるため、実質的に無制限に近い節税ができてしまうという指摘がありました。今回の改正は、割合の上限に加えて定額の上限を設けることで、超高所得層の節税規模に一定の歯止めをかける狙いがあります。

対象になる方がやるべきこと

年間の寄付額が数百万円規模になる方は、2027年分から特例控除額が頭打ちになる可能性があるため、税理士に相談の上、2026年中の寄付額の計画を見直すことも選択肢になります。一般的な寄付額の範囲であれば、この改正を気にする必要はありません。

よくある質問

年収1,000万円の人も、この上限の影響を受けますか?

総務省の資料のモデルでは、給与収入1,000万円の特例控除額(上限)は12万円で、193万円よりずっと小さい金額です。一般的な給与所得者は、この定額上限の影響を受けません。

上限を超えると、控除は受けられなくなりますか?

いいえ。総務省の資料には、特例控除額の上限を超えた場合でも、基本分の控除の適用があると書かれています。また、寄附額そのものには上限がありません。

いつの寄付から適用されますか?

総務省の資料では、令和9年(2027年)の寄附分から適用するとされています。財務省の大綱では、令和10年度分以後の個人住民税について適用するとされており、住民税への反映は2028年度分からです。

まとめ

2027年1月からの193万円上限は、超高所得層に限定された改正です。多くの方は今まで通りの考え方で問題ありません。高年収層向けの基本的な考え方は年収2000万円以上向けガイドもあわせてご覧ください。

現時点でのご自身の上限額の目安を先に知りたい方は、べんりツールのふるさと納税上限目安計算もあわせてご活用ください。

出典・参考にした公的情報

この記事で説明している制度・手続きの基本部分について、次の公的機関のページを2026年10月18日に確認しました。制度は改正されることがあるため、手続きの前に最新の記載をご確認ください。

  • 財務省「令和8年度税制改正の大綱」(令和7年12月26日閣議決定)
    ふるさと納税について、特例控除額の控除限度額を『個人住民税所得割額の2割』と『道府県民税77万2千円+市町村民税115万8千円(合計193万円)』のいずれか低い金額とすること(令和10年度分以後の個人住民税に適用)、自治体の指定基準に『寄附金活用可能額が寄附金合計の60%以上』を加え、令和8年10月1日以後の指定から52.5%・55%・57.5%と段階的に適用することが書かれています。
  • 総務省「ふるさと納税について(指定基準に係る告示改正)」(令和8年3月24日)
    特例控除額に193万円(給与収入1億円相当)の定額上限を令和9年寄附分から設けること(上限を超えても基本分の控除は適用)、寄附金活用可能額の割合を60%以上とし令和8年指定から段階的に適用すること(R8:52.5%・R9:55%・R10:57.5%・R11:60%)、返礼品の上限3割は変更なしであることが書かれています。

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